昭和の数学力を支えた中学教科書「啓林館 新訂数学」を復刻発売
「ゆとり」以前はここまで教えていた
これからの数学教育のヒントに
「ゆとり」教育からの転換が進むなか、啓林館(佐藤徹哉代表、大阪市天王寺区)は、昭和53年から55年に中学校教育で使用された「新訂 数学」(1~3年)を復刻、3月1日発売しました。
「新訂 数学」は、旧ソ連の人工衛星打ち上げ(昭和32年)、いわゆる「スプートニクショック」を背景に進められた世界的な「数学教育の現代化」の流れのなか、昭和44年に告示された学習指導要領のもとに生まれました。「ゆとり」教育が導入される直前の、昭和世代の数学力を支えた「原点」ともいえる教科書で、現在は高校で扱う「集合の概念」を中学1年から丁寧に取り上げているなどの特徴があります。
教育の流れが大きく変わろうとするなか、これからの数学指導に不安を抱く「ゆとり」世代の若い教員も少なくありません。当時の教科書を読み返すことで、新たな数学教育の模索に役立てて頂ければ幸いです。復刻にあたっては、オリジナルの版が残っておらず、原本を高精細スキャナで読み取るなどして修復し、当時のままの姿を再現しました。
※基本的には教育関係者向けですが、一般の方でもご購入いただけます
(問い合わせは啓林館統合企画部 電話:06-6775-6510)。
≪商品概要≫
内容:生徒用教科書 1~3年(計3冊)
教科書解答編(1冊)
指導書第1部(1冊)
※計5冊ケース入り(いずれもA5判)
価格:2,100円(税込み)
「啓林館 新訂数学」の主な特徴
≪特徴1≫
数学の原点ともいえる「整数の性質」や「集まり」について考える単元「数と集合」を、1年の冒頭で30ページにわたって設けています。「集まり」を扱うときの考え方や処理の仕方、「かつ」「または」といった論理用語など、数学の基礎を学ぶことを目的としています。現在は、高校の数学で学ぶ内容です。
≪特徴2≫
情報を整理して数値化し,分析する「統計」の考え方は、コンピュータの普及や高度情報化の進む現代ではますます重要になっています。3年生の「統計」の単元では、平均や標準偏差など統計の基本を解説しています。現在は、高校の数学で学ぶ内容です。
≪特徴3≫
最終学年の3年の末尾に、独立した単元として「数学の見方・考え方」を設けています。となりあう奇数の積は、偶数の平方から1をひいた数になることなど「ことがらの発見」や、仮定から出発する証明方法とは異なる「背理法」も紹介。「数学の見方・考え方」を独立した単元として設けているのは、当時の教科書でも「啓林館 新訂数学」だけです。
[会社概要]
株式会社 新興出版社啓林館
代表取締役社長 佐藤徹哉
創業:昭和21年6月
社員数:250名
〒543-0052
大阪市天王寺区大道4丁目3-25
TEL:06-6775-6510
FAX:06-6779-0226
ホームページ:http://www.shinko-keirin.co.jp
[本件に関するお問い合わせ]
株式会社 新興出版社啓林館 統合企画部 小中企画課
担当:中嶋朋宏
TEL:06-6775-6510
FAX:06-6775-6527
E-mail:[email protected]
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