大阪歴史博物館講堂って聞いたことありますか?
それぞれ多方面で活躍する関西ベテラン役者7名と座付き作家の30歳台の8名が
、コンセプト=引き算の美学で結成から一年、3本の本公演と、1本の短編演劇祭参加作品を上演してきました。
どの公演も大好評に終わりジワジワと手応えを感じている今日この頃です。
さて、第四回目となる今回は、新作による2劇場2バージョン公演という若干無謀な公演を企画致しました。
というのも、この企画にはいささか事情があります。
みなさんはNHK大阪放送局と併設された「大阪歴史博物館」の中に、「大阪歴史博物館 講堂」と名付けられた劇場施設があるのをご存知でしょうか?
NHKホールのちょうど真向かい、同じ階にあり
講堂という名称ですが、大阪市内にある同程度の劇場の中でもトップクラスと言える設備が整った、非常に立派な劇場です。
流石、大阪市の持ち物といったところでしょうか。
しかし、この劇場で市民である我々が演劇の公演などをすることは現在、とても難しいのです。
何故なら、条例により「午後五時までしか使えない」という劇場施設としては致命的な制約があるのです。これが一つ。
さらに、設立当初は貸館として機能させるつもりだったのでしょう、付帯設備の料金表まで存在するというのに、その情報が全く市民にアナウンスされていなかった、という二つの原因があります。
私達は、このような贅沢とも言える劇場施設が大阪市民の持ち物として存在し、現在のような開店休業状態にあることを、この劇場での公演を依頼されるまで全く知りませんでした。
依頼と書きましたが、この公演はNHKホール副支配人である方の呼びかけに応えた形です。同じ階にあり、同じエスカレーターを使う、建物内のお向かいであるNHKホールはご存知のように、午後五時以降も稼動しています。つまり、警備上などなんら問題はなく、「大阪歴史博物館 講堂」は正常な劇場として機能することが出来るはずなのです。
もしも、これ以降の署名活動などで、「午後五時以降使用不可」という条例を変える事が出来れば、劇場の減っている大阪市の中にポンと一つ、立派な劇場が出来上がる事となります。
関西で活動する演劇人として、私どもの力など微々たるものですが、自分たちの出来る事を考え、まず誰も演劇で使った事のないこの劇場で「ちゃんと面白い演劇公演が出来る」という事を証明しようと考えました。
それがこの2劇場2バージョン公演の企画意図です。
同時期、柿落しをやらせていただいた「SoapOperaClassics」の一周年記念に呼んでいただきました。そちらでは若干ヴァージョンを変えて上演致します。
全く大きさの違う劇場ですので、その辺りの演出の変更、演技スタイルの変化なども楽しんでいただければと考えています。
是非、宣伝活動の際にはご協力いただきたく、心よりお願い致します。